ⓔコラム7-3-9 bulging fissure sign

 大葉性肺炎において,肺胞に多量の滲出液が充満することにより,肺葉が拡張し葉間を圧排し葉間が下に凸の状態になることがあり,bulging fissure sign (ⓔ図7-3-12) という.肺容積は増大し,肺炎の治癒により肺容積も正常に戻る.原因菌としてはK. pnemoniaeがよく知られているが,肺炎球菌などでも認められる.また肺出血,肺膿瘍や腫瘍においても同様の所見を認めることがある.

〔浮村 聡〕